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美容・皮膚・髪

加齢臭・体臭が気になる夏に——外側のケアを土台に、内側の材料も見直す

汗をかく季節、においが気になる方へ。加齢臭の主役とされるノネナールは皮脂の酸化から生まれ、体臭の一部は腸や肝臓由来の物質が汗や呼気に出たものです。洗う・拭くという外側のケアがまず基本。そのうえで、亜鉛・ビタミンC・E・腸内環境という「材料の側」を整える考え方を、分子栄養学の視点で正直に整理します。

不調を整える編集部(監修:大黒 充晴/柔道整復師・臨床23年)加齢臭体臭ノネナール皮脂酸化亜鉛ビタミンCビタミンE腸内環境分子栄養学

🟢 この記事のやさしい結論(30秒でわかる)

  • においのケアは、まず外側から。汗をこまめに拭く、洗う、着替える——これが土台で、いちばん効率がいい方法です。ここを飛ばして栄養の話に行くのは順番が違います。
  • そのうえで、においの元になる物質は体の中で作られているのも事実です。皮脂が酸化してできるノネナール、腸や肝臓由来のアンモニアなどの揮発性物質がその代表です。
  • だから外側のケアと並行して、①皮脂を酸化させにくくする(ビタミンC・E・オメガ3) ②腸内環境を整える(食物繊維・発酵食品) ③亜鉛を切らさないという「材料の側」も見直す価値があります。
  • ただし、食事や栄養でにおいが消えると約束できるものではありません。感じ方には個人差が大きく、変化がわかるまでの時間もまちまちです。
  • ⚠️ 急ににおいが変わった(甘酸っぱい・アンモニア臭が強い・便のようなにおい)ときは、糖尿病・肝臓・腎臓の不調が背景にあることがあります。栄養で様子を見ずに受診してください。

まず外側のケア——ここが土台です

このセクションの要点:においの対策は、洗う・拭く・着替えるが基本。栄養の話は、その土台の上に足すものです。

「シャワーを浴びても、しばらくするとまたにおう」——この体験から、外側のケアは意味がないと考えてしまう方がいます。ですが、そこは分けて考えたほうが得です。

汗そのものは、出た直後はほとんど無臭です。においになるのは、皮膚の常在菌が汗や皮脂を分解した後、そして皮脂が空気に触れて酸化した後。つまり時間が経つほどにおいは強くなります。だから、こまめに拭く・着替えるという単純な行動が、実際にいちばん効きます。

外側のケア何をしていることになるか
汗をこまめに拭く菌が分解する前の汗を取り除く
着替える・肌着を替える布に残った皮脂と菌をリセットする
耳の後ろ・首・背中を洗う皮脂腺が多く、酸化物がたまりやすい場所
通気性のよい服を選ぶ蒸れ=菌が増える条件を減らす

この記事で扱う栄養の話は、この土台を置き換えるものではなく、その上に足すものです。ここをはっきりさせたうえで、以下を読んでください。

持ち帰りポイント:外側のケアが基本。栄養は「においの元になる材料」を減らす側の話。


においの種類と、それぞれの発生源

このセクションの要点:ひとくちに「におい」と言っても発生源は別。どこ由来かで、打ち手が変わります。

においのタイプ主な原因物質発生源
加齢臭ノネナール皮脂の酸化(耳の後ろ・首・背中)
汗のにおい短鎖脂肪酸・アンモニアなど汗と皮膚常在菌の反応
口臭揮発性硫黄化合物歯周病・舌苔・胃腸
体臭全般アンモニア・インドールなど腸内環境・肝臓での処理

大事なのは、このうち市販のケア用品が届くのは「皮膚表面」までだということです。腸や肝臓由来の物質が汗や呼気に混ざって出ているぶんについては、表面を洗っても発生源は変わりません。逆に言えば、皮脂の酸化や汗の分解が主体なら、外側のケアで十分に対応できるということでもあります。

口のにおいが中心の場合は、原因が歯周病や舌苔であることが多く、対処が変わります。口臭の記事を参照してください。


ノネナールはどうやってできるのか

このセクションの要点:加齢で皮脂の組成が変わり、酸化しやすくなる。これが「中年からにおいが変わる」といわれる背景です。

【ノネナールができるまで】

加齢にともない皮脂中の脂肪酸(パルミトレイン酸)が増える
    ↓
皮脂が酸素・紫外線・常在菌の影響で酸化
    ↓
過酸化脂質ができる
    ↓
分解されてノネナール(独特の青くさいにおい)が発生

40代以降で皮脂の組成が変化することは知られており、これが「中年からにおいの質が変わる」といわれる生理学的な背景です。

ここでわかるのは、打ち手が2つあるということです。ひとつはできた皮脂を早めに落とす(外側のケア)。もうひとつは皮脂を酸化させにくくする(抗酸化の栄養と、紫外線・睡眠不足を避けること)。この記事の後半は後者の話です。


内側から見直したい4つの栄養

このセクションの要点:抗酸化(C・E)、皮脂の質(オメガ3)、腸内環境、亜鉛。狙いはそれぞれ違います。

① ビタミンC

水溶性の抗酸化ビタミン。皮脂の酸化が進む過程に関わります。体にためておけないため、毎日の食事から切らさないことが前提になります。

② ビタミンE

脂溶性の抗酸化ビタミン。脂の中で働けるのが特徴で、皮脂という脂質そのものの酸化に関わります。ビタミンCと組み合わせて摂るのが基本です。

③ オメガ3(EPA・DHA)

皮脂を構成する脂肪酸のバランスは、食事の脂質の内容を反映します。材料の側を変えるという考え方です。

④ 亜鉛

皮脂の分泌調整や抗酸化酵素の構成に関わるミネラルで、日本人が不足しやすい栄養素のひとつです。加えて、亜鉛不足そのものが味覚やにおいの感じ方に影響することも知られています。

腸内環境と皮膚のつながりについては、腸と肌の関係の記事で詳しく扱っています。


においの元を減らす食材

このセクションの要点:抗酸化の食材と、食物繊維・発酵食品。夏に不足しやすいものが並びます。

栄養素多い食材
亜鉛牡蠣、牛赤身肉、レバー、かぼちゃの種
ビタミンCキウイ、パプリカ、ブロッコリー、いちご
ビタミンEアーモンド、くるみ、アボカド
オメガ3さば、いわし、鮭、えごま油、亜麻仁油
ポリフェノール緑茶、ベリー類、カカオ
食物繊維・発酵食品海藻、納豆、味噌、ぬか漬け、キムチ

緑茶については、においとの関連を調べた研究がいくつかありますが、「飲めばにおいが消える」と言えるほど結果がそろっているわけではありません。日常の飲み物として無理なく続けられる、という程度に受け止めてください。


今日から試せる超簡単レシピ

「抗酸化サラダボウル——亜鉛×C×Eを一皿で」

【材料(1人前)】
・蒸し牡蠣            3〜4個(亜鉛)
  ※苦手な方は鶏むね肉80gでも可
・ブロッコリー         1/4株(ビタミンC)
・アボカド             1/4個(ビタミンE)
・赤パプリカ           1/4個(ビタミンC)
・くるみ               5粒(ビタミンE)
・オリーブオイル        小さじ1
・レモン汁             小さじ1
・天然塩               少々

【作り方】
ブロッコリーを軽く蒸し、すべて器に盛ってドレッシングをかける。

【ポイント】
・亜鉛・ビタミンC・Eが一皿でそろう
・脂溶性のEは油と合わせると吸収されやすい
・夏は火を使う量が減らせる組み合わせ

食事で追いつかない日の「土台」に

夏は食事が冷たい麺類に寄りやすく、牡蠣・レバーのような亜鉛源が食卓から消えがちです。亜鉛は皮脂の調整や抗酸化酵素の構成に関わり、不足しやすいミネラルでもあります。食事が主役で、これはその補いという位置づけです。量は製品の表示に従い、亜鉛は摂りすぎると銅の不足を招くことがあるため、長く続ける場合は医師・薬剤師に相談してください。

Biochemical Solution

ニューサイエンス

亜鉛(液体タイプ)

作用機序:免疫酵素補因子IgE産生抑制DNA修復精子形成腸粘膜バリア修復

山田豊文先生監修。液体タイプの高吸収型亜鉛。消化器への負担が少なく即吸収。免疫・IgE抑制・DNA修復・精子形成に必須の微量ミネラル。

※ 本リンクはアフィリエイトリンクです。推奨は生化学的エビデンスに基づく個人的見解であり、特定疾患の診断・治療を目的とするものではありません。


夏の一日——外側のケアを効率よく組み立てる

このセクションの要点:においは時間とともに強くなります。だから「早く・こまめに」が最も効率のいい打ち手です。

外側のケアが土台だと書きました。ここではその具体的な組み立て方を整理します。ポイントはひとつだけで、汗と皮脂が菌に分解される前に取り除く——それだけです。

タイミングやること
朝の入浴・シャワー皮脂腺の多い耳の後ろ・首すじ・背中・胸元を意識して洗う。ゴシゴシこすらず、泡でやさしく
出勤・外出直後汗が引いたところで一度拭く。ここが一番効率がいい
日中(数時間おき)汗拭きシートまたは濡れタオルで拭く。乾いたタオルより、水分を含むもののほうが取れる
帰宅直後肌着を替える。布に残った皮脂は時間とともににおいます
入浴で一日分の皮脂をリセット。湯船に浸かれる日は浸かる

補足をいくつか。

  • 洗いすぎは逆効果になることがあります。皮脂を落としすぎると、かえって分泌が増えたり、肌が荒れたりします。1日2回程度までを目安に、やさしく。
  • 制汗剤とにおい対策は別物です。制汗剤は汗の量を抑えるもので、すでに酸化した皮脂のにおいには届きません。拭く・洗うと組み合わせて使います。
  • 服の素材と洗濯も効きます。皮脂は繊維に残るため、蓄積した肌着は普通の洗濯では落ちきらないことがあります。つけ置きや酸素系漂白剤を使うと変わることがあります。
  • 紫外線対策も、実は皮脂の酸化対策です。日焼け止めや帽子は、肌を守るだけでなく、皮脂が酸化する条件をひとつ減らします。

このリストは、どれも今日から実行できて、費用もほとんどかかりません。栄養の見直しより先に、ここが埋まっているかを確認してください


においの元を増やしやすい生活習慣

このセクションの要点:脂質の質・食物繊維の量・お酒・睡眠。この4つが内側からの発生量に関わります。

サプリメントより先に見直す価値があるのが、こちらです。

習慣体の中で起きること
揚げ物・動物性脂肪が多い皮脂の量が増え、酸化しやすい脂質になりやすい
野菜・食物繊維が少ない腸内バランスが崩れ、アンモニアなどが増えやすい
お酒を毎日飲む肝臓での処理に負担がかかる
睡眠不足・強いストレス酸化ストレスが増え、皮脂が酸化しやすい
喫煙体内の抗酸化物質を消耗する

「肉・酒・寝不足」が重なる時期に、においが気になりやすくなる——という実感には、こうした背景が考えられます。

そして夏は、この4つがまとめて崩れやすい季節です。冷たい麺類ばかりで野菜と食物繊維が減り、ビールの量が増え、寝苦しさで睡眠が浅くなり、紫外線で酸化ストレスも上がる。においが夏に気になりやすいのは、汗の量だけの問題ではないということです。

逆に言えば、夏に意識して整えるポイントもここに集まります。麺類に薬味と海藻を足す、休肝日を作る、寝室を涼しくする——どれも、においだけのためではない生活の立て直しです。

汗の量そのものが多くて困っている場合は、においとは別のテーマになります。多汗症の記事を参照してください。


期待値を正直に書いておきます

このセクションの要点:栄養での変化はゆるやかで、個人差が大きい。外側のケアをやめないでください。

ここまで内側の話をしてきましたが、正直に書いておきたいことがあります。

食事や栄養を変えて、においがどれだけ変わるか——これは個人差が非常に大きく、はっきりした期間や程度をお約束できるものではありません。皮脂の入れ替わりにも、腸内環境の変化にも時間がかかりますし、そもそもにおいの感じ方自体が主観的なものです。

だからこそ、外側のケア(こまめに拭く・洗う・着替える)は続けてください。即効性があり、確実で、お金もかかりません。栄養の見直しは、その土台の上で「発生源の側も少し減らしておく」という位置づけが、いちばん現実的です。

そして繰り返しになりますが、急激なにおいの変化は体からのサインのことがあります。甘酸っぱいにおい、強いアンモニア臭、便のようなにおいが急に出てきたときは、栄養で様子を見ずに医療機関へ行ってください。


🟢 かんたんまとめ

  • においのケアは外側が土台。汗をこまめに拭く・着替える・洗う——これがいちばん確実で早い方法です。
  • 加齢臭の主役とされるノネナールは皮脂の酸化から生まれます。だから打ち手は「早く落とす」と「酸化させにくくする」の2つ。
  • 内側から見直すなら、抗酸化(ビタミンC・E)・皮脂の質(オメガ3)・腸内環境(食物繊維と発酵食品)・亜鉛の4方向。
  • 夏は冷たい麺類・ビール・寝苦しさでこの4つがまとめて崩れやすい季節です。
  • ⚠️ 栄養での変化はゆるやかで個人差が大きく、においが消えると約束できるものではありません。外側のケアはやめないでください。
  • ⚠️ 急なにおいの変化(甘酸っぱい・強いアンモニア臭)は糖尿病・肝臓・腎臓のサインのことがあります。受診してください。

本記事は教育目的の情報提供です。特定の食品・製品が体臭・加齢臭を予防・改善・治療することを断定するものではありません。急激な体臭の変化(甘酸っぱいにおい・強いアンモニア臭など)は糖尿病・肝機能・腎機能の異常のサインであることがあります。気になる場合は医療機関にご相談ください。

監修:大黒 充晴(柔道整復師(国家資格) / 杏林予防医学研究所「細胞環境デザイン学」上級講座修了 / JALNIマスター講座修了者 / 臨床歴23年) / 編集:不調を整える編集部

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