肩こり・腰痛を揉んでも戻る人に足りない視点|筋肉はゆるめるだけでは不十分です
肩こりや腰痛を揉んでもすぐ戻る人には、共通した体の見方のズレがあります。筋肉には「動かす」だけでなく「体を支える」働きがあり、その視点を持つことで体の整え方が変わります。Podcast第3回の内容をもとに解説します。

揉んでもまた戻る、その理由
肩がこったら揉む。腰が重いからストレッチする。その日は少し楽になる。でも、数日後にはまた同じようにつらくなる。
こういったことを何度もくり返している方は、少し体の見方を変えてみると、状況が変わってくるかもしれません。
📻 この記事はPodcastをもとにしています
「NJMメソッド|不調を整えるラジオ」第3回の内容を、読みやすい記事にまとめました。 音声配信は近日公開予定です。公開後はこちらからお聞きいただけます。
▶ Spotify配信 準備中(もうしばらくお待ちください)
よくある対処と、その問題点
肩がつらいとき、多くの人がやることは似ています。
- 肩まわりを揉む・叩く
- 首や背中を伸ばす
- 硬いと感じるところをほぐす
どれも悪い対処ではありません。その場で楽になることは確かにあります。
問題は「戻る」という点にあります。
筋肉には、もう一つの働きがある
多くの人が筋肉に持っているイメージは、「腕を動かす」「足を動かす」「体を動かすもの」というものです。
もちろん、それは正しい。
でも、筋肉にはもう一つ、大切な働きがあります。それが、体を支える働きです。
立っているだけでも、座っているだけでも、姿勢を保つだけでも、筋肉は常に働いています。骨格や関節を安定させるために、体を支え続けているのです。
この「支える働き」が抜けた状態で体を見てしまうと、ケアの方向がずれてしまうことがあります。
なぜ揉んでも戻るのか

もし、体を支えるために筋肉が緊張していたとしたら、そこをただゆるめるとどうなるでしょうか。
その場は楽になるかもしれません。でも、支えが弱くなることで骨格や関節に負担がかかりやすくなり、時間が経つとまた同じ場所が緊張してくる——こういったことが起こりやすくなります。
肩まわりの筋肉が支えようとして頑張っているとき、そこを強く揉んでゆるめる。腰を支える筋肉が頑張っているとき、そこを何度も伸ばしてゆるめる。
一時的に軽くなった感じがしても、体が不安定になるぶん、また戻りやすくなるのです。
トップアスリートとの違い
「プロ選手もストレッチやマッサージをしている。だから自分も同じようにやるといい」と考える方もいます。
ここは少し注意が必要です。
トップアスリートは、体の土台——筋肉の支える力、関節の安定性——がしっかり鍛えられています。その土台があるから、ストレッチやマッサージがケアとして成り立ちます。
その土台が整っていない状態で、硬いところをひたすらゆるめ続けたり、痛いくらい強く揉んだりすると、かえって体の支えが弱くなることがあります。
硬い筋肉をすぐに悪者にしない
大事なのは「筋肉をゆるめてはいけない」という話ではありません。
ゆるめる前に、まず「なぜその筋肉が頑張っているのか」を考えることです。
- 体を支えるために緊張しているのか
- 関節を守るために働いているのか
- 姿勢の崩れを補うために頑張っているのか
ここを見ずに、ただ揉む・ただ伸ばすを続けると、戻りやすい状態が続いてしまいます。
硬い筋肉は、体を守るために頑張っているのかもしれない。その視点を持つだけで、ケアの仕方が変わってきます。
今日からできること
揉む前、伸ばす前に、こんなことを少し考えてみてください。
「この筋肉は、何を支えるために頑張っているのか」
肩がこっているなら、肩だけでなく、首・背中・腕の使い方も見てみる。腰が重いなら、腰だけでなく、股関節・足元・座り方も見てみる。
そして、痛いくらい強く揉む、無理に伸ばすのは控えること。最初は体をゆるめるよりも、体が安心して支えられる状態を作ることを意識してみてください。
まとめ
肩こりや腰痛を揉んでも戻る人は、筋肉を「ゆるめるもの」としてだけ見ているかもしれません。
筋肉には、体を動かす働きだけでなく、体を支える大切な働きがあります。支える力を考えずにゆるめ続けると、その場は楽でも、関節や骨格に負担がかかりやすくなることがあります。
今日覚えておいてほしいことは一つ。硬い筋肉をすぐに悪者にしないこと。 その筋肉は、体を守るために頑張っているのかもしれません。
本記事は、Podcast「NJMメソッド|不調を整えるラジオ」第3回の内容を記事化したものです。教育目的の情報提供であり、特定疾患の診断・治療を目的とするものではありません。
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