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代謝・血糖

運動会の練習が始まる9月、子どもは夏の疲れを引きずっている

運動会やスポーツの秋に向けて練習が増える9月。「うちの子、練習から帰るとぐったりしている」——それは気合いの問題ではなく、夏に消耗した体の土台のまま、まだ暑い時期に運動量が一気に増えるためです。残暑の熱中症対策・朝ごはん・鉄とたんぱく質・睡眠という順番で、子どものコンディションづくりを分子栄養学の視点からやさしく整理します。

不調を整える編集部(監修:大黒 充晴/柔道整復師・臨床23年)運動会子どもの体調スポーツの秋残暑熱中症対策成長期の栄養分子栄養学

🟢 この記事のやさしい結論(30秒でわかる)

  • 9月の運動会練習は、夏に消耗した体のまま・まだ暑い時期に・運動量だけが一気に増えるという、子どもにとって実はきつい組み合わせです。「だるそう」は気合いの問題ではありません。
  • 先回りのポイントは4つ。①9月でも熱中症対策を続ける ②朝ごはんを抜いて練習に行かせない ③鉄とたんぱく質を意識する ④睡眠と朝のリズムを守る
  • どれも特別なことではなく、家庭の食事と生活リズムでできる範囲の話です。サプリメントより先に、まず毎日の食卓から。
  • ⚠️ 立ちくらみ・動悸・顔色の悪さ・極端な疲れが続くときは、成長期の貧血など別の背景が隠れていることもあります。様子見を続けず小児科に相談してください。

なぜ9月の運動会練習で、子どもはバテやすいの?

このセクションの要点:夏の消耗の持ち越し・残暑・運動量の急増が同時に来るため。1年の中でも、体への要求が急に跳ね上がる時期です。

9月は、多くの学校で運動会や新人戦に向けた練習が本格化します。ところがこの時期の子どもの体は、万全とはいえません。

夏のあいだに、汗で鉄やミネラルが失われ、暑さで食が細り、熱帯夜で睡眠が浅くなる——この消耗は、涼しくなれば自動的に回復するものではありません。回復の材料(栄養と睡眠)を補って、はじめて戻ります

そこへ、まだ暑さの残る9月に、外での練習時間が一気に増える。「夏の借金を返し終わる前に、支出だけが増える」——これが、9月の子どもがバテやすい構図です。だから、がんばりが足りないのではなく、材料と回復が追いついていないと考えるほうが実態に合っています。

大人の「お盆明け〜秋口のだるさ」と根は同じですが、子どもの場合は運動量の急増という要素が加わるぶん、先回りの価値が大きくなります。


9月でも熱中症対策は続けるべき?

このセクションの要点:はい。9月前半はまだ暑い日が多く、屋外練習は夏と同じ注意が必要です。水分・塩分・休憩・帽子を続けてください。

「もう9月だから」と対策をゆるめるのは早計です。残暑の時期の屋外練習は、真夏と同じ熱中症対策を続けるのが基本です。

  • 練習の前・途中・後に、こまめな水分補給(のどが渇く前に)
  • 長時間・大量に汗をかく練習では、水だけでなく塩分も一緒に補う
  • 帽子・日陰での休憩・練習後のクールダウン

子どもは体が小さく、体温調節の仕組みが発達の途中にあるため、暑さの影響を受けやすいとされています。学校や部活の指示に加えて、家庭でも「行く前に飲んだか・持たせたか」を見てあげてください。

何をどう飲み分けるかは熱中症対策の飲み方・食べ方の記事で詳しく整理しています。


何を食べさせればいい?——朝ごはん・鉄・たんぱく質

このセクションの要点:朝ごはん抜きで練習に行かせないことが第一。そのうえで、成長期×運動で需要が増える鉄とたんぱく質を、毎日の食事で意識します。

まず優先したいのは、朝ごはんを抜いて練習や運動会本番に行かせないことです。朝食は体温と血糖を立ち上げ、午前中の練習の燃料になります。ごはん+卵、パン+チーズ+ヨーグルトなど、たんぱく質を一品足すだけでも変わります。

そのうえで、この時期に意識したい栄養を整理します。

栄養なぜこの時期に大事か多い食材
たんぱく質筋肉・血液など「体をつくる材料」。運動量が増えると必要量も増える肉、魚、卵、豆腐、納豆、乳製品
酸素を運ぶ材料。成長期は体が大きくなる分だけ需要が増え、汗でも失われる赤身肉、レバー、あさり、まぐろ、小松菜
ビタミンB群食べたものをエネルギーに変える代謝の補酵素豚肉、卵、玄米、納豆
ミネラル(Mg・カリウムなど)汗で失われやすく、筋肉の働きにかかわる海藻、ナッツ、大豆、野菜・果物

成長期の子どもは、「体を大きくする分」と「運動で使う分」の二重の需要を抱えています。特に鉄は、成長期に不足しやすい代表的な栄養です。子どもの栄養と集中・成長の関係はこちらの記事で詳しく扱っています。

練習後にすぐ夕食をとれない日は、おにぎり・ゆで卵・牛乳・バナナのような補食をはさむと、夕方のぐったりを防ぎやすくなります。


睡眠と朝のリズムはどう守る?

このセクションの要点:夏休み明けのずれた体内時計のまま練習期に入らないこと。起床時刻と朝の光を先に固定します。

疲労の回復は、食事だけでは完結しません。成長期の体は、寝ている間に回復と成長を進めます。練習が増える時期こそ、睡眠時間を削らないことが先回りになります。

夏休みで夜ふかし・朝寝坊がクセになっている場合は、練習が本格化する前に戻しておくのが理想です。コツは夜からではなく朝から——起床時刻を固定し、朝の光を浴びることから始めます。戻し方の手順は夏休み明けの朝リズムの記事にまとめています。


よくある質問

Q. 練習の日はスポーツドリンクを毎回飲ませるべき? A. 毎回である必要はありません。短時間・軽い練習なら水やお茶で足り、長時間・大量発汗のときに塩分や糖分を含む飲み物を検討する、という使い分けが基本です。糖分のとりすぎにも気をつけてください。

Q. 子ども用のサプリメントは使ったほうがいい? A. この記事では勧めません。成長期の栄養はまず食事からが基本です。偏食や体調で心配がある場合は、自己判断でサプリメントを足すより、小児科や管理栄養士に相談してください。

Q. 「だるそう」がずっと続くときは? A. 立ちくらみ・動悸・顔色の悪さ・息切れ・極端な疲れが続く場合は、成長期の貧血や起立性調節障害など、生活の工夫だけでは解決しない背景が隠れていることがあります。様子見を続けず、小児科で相談してください。


まとめ

このセクションの要点:9月は「夏の消耗×残暑×運動量急増」の三重負荷。熱中症対策の継続・朝ごはん・鉄とたんぱく質・睡眠の4つで先回りする。

先回りやること
① 暑さ対策9月でも水分・塩分・帽子・休憩を夏と同じ基準で続ける
② 朝ごはん抜かせない。たんぱく質を一品足す
③ 食事鉄・たんぱく質・B群・ミネラルを毎日の食卓で意識。練習後は補食も
④ 睡眠練習期に入る前に朝のリズムを戻し、睡眠時間を削らない
⑤ 相談の目安立ちくらみ・動悸・顔色の悪さ・極端な疲れが続けば小児科へ

運動会もスポーツの秋も、子どもにとって大きく伸びる季節です。その土台は、特別なトレーニングではなく、暑さ対策・食事・睡眠という地味な毎日にあります。

「なんだかだるそう」を気合いの問題にせず、体の材料と回復の問題として先回りしてあげてください。


本記事は教育目的の情報提供であり、診断・治療に代わるものではありません。お子さんの体調で気になることが続く場合は、小児科など医療機関にご相談ください。持病のあるお子さん・食物アレルギーのあるお子さんの食事は、主治医・管理栄養士の指導を優先してください。

監修:大黒 充晴(柔道整復師(国家資格) / 杏林予防医学研究所「細胞環境デザイン学」上級講座修了 / JALNIマスター講座修了者 / 臨床歴23年) / 編集:不調を整える編集部

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